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【人生の資料を集めよう】『村上さんのところ(村上春樹)』を読む

【人生の資料を集めよう】『村上さんのところ(村上春樹)』を読む

今回は大好きな村上春樹さんの本『村上さんのところ』。

この本は、村上春樹氏の119日間の期間限定サイトによせられた3万7465通の質問の中から、村上春樹氏が3716通に回答し、その中から厳選した473通の回答をまとめたものです。

恋愛、創作、人生相談などあらゆるジャンルの質問に、村上さんがまじめにゆるく、ウィットに富んだ回答をしています。

最初から読みすすめてみると、しょっぱなから「これはシェアしたい!」と思う箇所があるので書いてみたいと思います。

その質問の概略は、こんな感じ。

「1995年生まれの19歳女性。
この1995年は阪神大震災や地下鉄サリン事件がおこった年。
村上さんの作品のなかでも、これらの事件をテーマとしたものがありますが、
このような事件が起こったあとの世代の人に対して、どんなことを感じていますか?」

というもの。

そして、この質問に対しての村上さんの回答はこちら。
(以下、抜粋します)

僕にも19歳のときがありました。
僕はその時代に、人生のうちでいちばん大事なことを「資料」としてたくさん取り入れたような気がします。

その資料を解析するのに、とても長い年月がかかりました。
だから今のあなたにとって一番大事なことはとにかく、あなたにとっての大事な資料をたくさん取り入れて、丁寧に保管していくことだと思います。

それがどのような意味を持つかなんて、あとでゆっくり考えればいいのです。
今はとにかくたくさん本を読んで、できるだけいろんな人と出会って、できることなら深く恋をして、困ったり、わけがわからなくなったりするといいのではないかと思います。

僕もそうしてやってきたから。

(注:WEBでの読みやすさを考慮して、実際の書籍とは違った箇所に改行を加えています。)

19歳くらいといえば、気持ちもやわらかく、ものごとに対する吸収力も強ければ、跳ね返ってくる痛みも感じやすい頃でもあったと思います。(遠い目)
そんな時期に村上さんは、たくさんの「資料」を取り入れるように言っています。

この「資料」という考え方、捉え方。
19歳とは言わず、今の私にも大きく響いてきました。

現在私は40代。
立派な大人年齢ですが、私の親たちの年代からみたら「まだまだ」「大変なのはこれから」なんて言われます。
(親からみたら、どんなに時間がたっても年齢の差は縮まらないので当然なのですが)

40代を現役で走っている今の私の目に映る景色は、

「あぁ、もう20代のようなわけにはいかないな。」
という気持ちと、
「昔の40代と今の40代とでは、可能性の大きさが全然違う。今からならまだまだ間に合うこともたくさんある。」

という両極がミックスされて映っています。

年齢を重ねることをポジティブに捉える私には、
「まだまだだね」という親世代の視線は、自分を引っ張ってくれるピリッとした良い刺激になります。

だから今回、村上さんのいう「資料」にも反応したのだと思います。

もしも今まで空回りが多かった人生だったとしても、今からでも遅くない。
今日からでも「資料」を取り入れ、それを解析しながら未来を調整していけばいいのです。

人生100年といわれている、私たちのこれからの未来。
まだ半分もきてないじゃん、と。
(ね、ポジティブでしょ!)

20代とは「資料」の質感が違うかもしれないけれど、
令和の今を生きているからこそ集められる「資料」もあるはず。

たくさん本を読んで、たくさん感情を震わせて、時流を遊泳していこう。

 

ーー<参考図書>ーー

『村上さんのところ』(村上春樹)

 

 

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